詳しい講座内容

●必ず「アタリ」をとってから描き始めましょう
画面の中にどのように建物(絵の主役)を配置するかをまず決めましょう。
全体の構想のないまま描き始めるとバランスの悪い絵になってしまいがちです。
ここでは建物2:地面1の割合の構図で描く意図で線を引いています。

●下描きの時の要注意ポイント
おおよその構図が決まったら、アタリの図の精度を高めるために線を描き加えていくわけですが、
ここで特に気をつけたいのが建物の垂直線(縦線)です。
3点透視図法を使うのでない限り、縦線がきちんと垂直に引けていないと建物が歪んで見えてしまいます。

●「上手に形を捉えている」と思わせるコツ
スケッチに慣れないうちは絵の「主役」、ここではブラフ18番館の建物には神経を使って描いていても、建物の周辺がおろそかになりがちです。
こうした「脇役」を適切に扱えると全体の見栄えが違ってきます。
◯脇役1:芝生の敷石
手を抜いて描かず、しっかりパースを意識して描きましょう。消失点は建物本体と共通です。
◯脇役2:屋根
もちろん建物の一部ですが、ブラフ18番館の複雑な壁面を描き写すのに気をとられ、描写がぞんざいになりがちです。
また地上からは全体の形が掴みにくいのもその原因です。

●水平線がどこにあるのかをまず見極めましょう(描き始めの要注意ポイント)
最初に画面の中にどのように建物を配置するかを決めますが、その際基準となる「水平線」をしっかりと見定めることが大切です。
手前の庭園を画面の中に入れる構図の場合はおおよそ斜面の上辺と下辺の間に水平線があります。
水平線のほかに建物や樹木の目安としてラフな輪郭線を描き込みます。
ここではだいたい建物2:地面1の割合の構図で描く意図で線を引いています。

構図が決まったら、アタリの図の精度を高めるために線を描き加えていくわけですが、3点透視図法を使うのでない限り、建物の縦の線がきちんと垂直に引けているかに注意しましょう。
特に外交官の家のように背の高い建物では縦線がきちんと垂直に引けていないと建物が歪んで見えてしまいますので注意しましょう。

●「上手に形を捉えている」と思わせるコツ
外交官の家の塔の部分は「八角柱」の上に「八角錐」が乗った形をしています。
屋外スケッチでは消失点を求めて作画するのは困難ですからここまで描く必要はありません。
けれど描き手が建物の構造を理解して描いているのか、それとも何となく線を引いているのかは伝わってしまうものなので、
建物をはじめとして目に映る風景をよく観察してから描き始めるようにしましょう。