詳しい講座内容
ガラス製品はその色の変化を的確に捉えて表現することがポイントです。
描き始める前に目を細めて見て、色の濃淡の際をしっかり見極めておきます。このガラス玉の場合、3段階（明るい→中間→暗い）に分けて考えてみます。
また描こうとするアングルから写真を撮り、モノクロコピーして（色の情報を排除して）濃淡だけを確かめてみるのも有効な手段です。
塗り残すハイライトの位置をあらかじめ決めておきます
※ここでは便宜上、赤でマーキングしましたが実際は着色しません。
また、彩色の過程で塗り残すはずの所に色を塗ってしまっても、後で白のガッシュ（不透明水彩）でリカバーできます.
ガラス玉の中の最も明るい色で、?で決めたハイライトを除いて全体に塗ります。
影の部分も同じ色で塗ります。
ガラス玉の中で、色の明るさが中間ぐらいに見える所を塗ります。
濃い色の部分を塗ります。
※濃い色の部分のうちでも、とりわけ暗く見える箇所には何度か重ね塗りします。
これでガラス玉の部分は塗り終えたことになります。
水で湿らせた筆でサッと影の部分をなぞります。
その後、影の中でも暗く見える部分に補色で作ったグレーを少しだけ乗せます。
ガラス玉の乗った敷紙の色を、ガラス玉以外の部分に塗って完成です。
透明なガラス製品も陶器やプラスチックなど不透明な製品と彩色の考え方や手順は同じです。
すなわち物体の面に沿って筆を運び、立体感を出していきます。
まず塗り残すハイライトの位置をあらかじめ決めておきます。
光の反射や映り込みはとても複雑なので、そのすべてを絵に反映させようとすると大変です。この写真の場合、3か所に絞って設定しました。
※彩色の過程で塗り残すはずの所に色を塗ってしまっても、後で白のガッシュ（不透明水彩）でリカバーできます。
コップの奥の面を塗るA
ごく薄い色で、曲面に沿って筆を運びます。
コップの奥の面を塗るB
Step1の中で暗く見える箇所を少し濃い色で塗り重ねます。
タッチ（筆の運び）はStep1と同じ方向です。
コップの手前の面を塗るA
ごく薄い色で、曲面に沿って筆を運びます。
コップの手前の面を塗るB
Step3の中で暗く見える箇所を少し濃い色で塗り重ねます。
タッチはStep3と同じ方向です。
縦方向に色を塗る
色の濃い部分のうち、縦方向のタッチが必要だと見えた箇所に色を加えます。
縦方向に白を塗る
手前部分のみ、ガッシュの白を薄く塗ります。
決して全面塗るのではなく、色の明るい箇所を強調する手段として、部分的に用います。
バックなどを塗って完成させるA
バックなどを塗って完成させるB
