1月から布の質感の描き分けを練習しました。
静物画につきものの布がうまく描けると、絵がぐっとグレードアップします。
講座では2種類の布、綿とサテンをモチーフに選びました。
まずは綿から練習していきました。
テーブルに箱を置き、その上に布をかぶせた状態を描いていきます。
布をかぶせると箱との間にたるみやひだができます。
その様子を簡略化した線画で表したものがこの図です。
布(ドレープ)の流れを意識していただくために矢印を入れました。
これが彩色の際の筆運びの方向となります。
簡略化した線画のとおりに色を塗ってみました。
ここでは色の分かれ目がきっぱりとしていて、布らしい質感はまだ表現されていません。
布らしい質感を出すには色の分かれ目をはっきりさせず、ぼかして塗ることが大切です。
ぼかしの幅が小さいこの図では、薄い布に見えます。
ぼかしの幅が大きいこの図では、厚い布の表現になります。
基礎からゆっくり水彩画のページに戻る
綿の次はサテンです。
光沢があり、綿より柔らかい生地なのでそこを表現することがポイントとなります。
綿のときと同様、ドレープの線画を描き込みました。
綿と違うのは、布が柔らかいので線が複雑になることです。
タッチの方向もやはり綿より複雑になります。
サテンは光沢があるのでハイライト(塗り残し)が必要です。
彩色の前に塗り残す場所をはっきり決めておきます。
図では赤でマークしましたが、実際には着色しません。
ぼかさずに色を塗ったイメージ図です。
実際の彩色は綿と同様、色の切り替わりをグラデーションにして(ぼかして)塗ります。
ぼかして彩色した図です。
柔らかさを表現するために、筆の運びは直線的にならないように気をつけます。