詳しい講座内容
12月のモチーフとしてサンタブーツを選びました。
一見シンプルなようですが、底面を除いてすべて曲面で形作られているため、描こうとするとなかなか苦労する形状です。
こういう微妙なカーブの線の見極めに有効な「測り棒」の使い方をご紹介しています。
モチーフの輪郭線の一部に棒をあてがい、モチーフと棒にできる形や角度を見るものです。
測り棒で輪郭線がとれたら次は着彩のための準備です。
この図は筆運びの方向性(タッチ)を示したものです。
ブーツ本体の微妙な起伏を入念に確認しながら着彩に臨みます。
サンタブーツに限らず、あらゆる静物画は同じモチーフでも陰と影のつき方の違いで与える印象が大きく異なります。
ブーツに当たる光の角度をさまざまに変えてみた写真資料を皆さんにお配りし、陰影のつき方の違いを具体的に見ていただきました。
着彩の手順を説明する手段として、段階ごとの色の塗り重ねを、あえて境界をぼかさず「アニメ風」に塗った資料です。
最も明るく見える色を最初に全面に塗り、次第に色を暗く塗り重ねていきます。
４段階くらい塗り分けが進めば、自然とモチーフが立体的に着彩できていることになります。